●金額
当然ですが、建売住宅の方が注文住宅よりも断然安いです。

例えば、建売住宅で土地建物含めて3200万円だった場合、同じ条件で注文住宅を建てようとすると3700万円ほどにもなります。もちろん条件によって差額がどれほどになるかは異なりますが、これぐらい大きな差が出る可能性があると考えておいてください。
500万円の差は月々のローンに換算すると1万5千円から2万円ほどの差になります。毎月の生活に大きな影響を与えることになるため、この金額の差はよく考えておくべきでしょう。

●住む人を想定しているかどうか
購入する側だけでなく、家を作る側の人間にとっても、注文住宅と建売住宅は異なります。

注文住宅は、依頼者に合わせて設計されます。
優秀な設計士はその人の要望だけでなく、趣味や雰囲気、話し方などを見つつ、その人にぴったりあった家を設計します。
それまでの生活や、今後のライフスタイルを考慮した家となるため、住み始めたその日から心地よい生活を送ることができます。

建て売りの場合、設計時点では誰が住むのか決まっていません。設計士は誰が住んでもそれなりに住みやすい、無難な家を目指して家造りを行います。
建売住宅でよく想定されるのは、30代の夫婦に子どもが1、2人という家庭です。そのため、それ以外の家族構成・年代の人には、部屋数があわなかったり、使いにくい設備だったりすることがあります。
無難な家を目指して作られていたとしても、ライフスタイルは人それぞれです。100点満点に感じる人もいれば、50点にも満たないと感じる人もいます。

賃貸であれば、あわない家でも簡単に引っ越しができます。しかし、家を買ってしまった場合は簡単に引っ越すこともできません。
建て売りで自分にあった家を購入するのはなかなか難しいです。

●目的を考えて選択することが重要
建売住宅と注文住宅では、金銭面や住みやすさで違いがあります。どちらも家を買うにあたって重要な要素で、片方だけを諦めるのは難しいです。

建て売りにするか、注文住宅するかを考える上で、一つ考えておくべきなのは「家を買う目的」です。
今住むための住宅なのか、資産としての価値を求めているのか、それとも自分だけの特別な家がほしいのかということです。

建売住宅のターゲットは先に述べたように、子どもがいる30代の家庭です。
建売住宅は数件まとめて分譲されることが多いため、隣近所の住宅も同じような条件で同時に売り出されます。必然的に、近隣住民は自分たちと同じような家族構成・収入の人が多くなります。条件が近いため近所付き合いがしやすく、子どもにも友達ができやすいです。
ですから、これから子育てをしていく人たちが今住むための家としては、建売住宅は悪くない選択しであるといえます。

しかし、建売住宅を資産としてみた場合、あまり価値があるとはいえません。
建売住宅は設備の充実や耐久性などを重視していない場合が多く、築年数が経てば建つほど価値が急激に落ちていきます。土地も建物に対してギリギリであることが多いため、土地自体の価値もあまり期待できません。
周囲の家も同じような状況となるため、子育て終了後に手放そうとしても売れにくいです。

また、何かに特化した特別な住宅を求めている場合は、注文住宅一択になります。建て売りは無難な家となるため、特別感は出せません。
注文住宅であれば、趣味に合わせた設備や空間、収納などをつくることが可能です。自分や家族の生活や人生を豊かにするための家を建てられます。