間取り

上がり框を決める時のポイントは?

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注文住宅を建てる時には、色々なことを決める必要があります。
間取りや内装のデザインを考えるのは楽しいのですが、住宅の一から十までカスタマイズできるとなると、なかには「こんなところまで選べるの!?」と思う部分も少なくありません。

普段何気なく使っている部屋や道具も、いざ自分で選ぶとなると悩んでしまうもの。
その中でも今回は玄関の重要なパーツである「上がり框(あがりかまち)」について解説します。

◯上がり框とは?


簡単に説明すると、玄関の段差部分のこと。

框というのは、玄関の土間と床の間に渡す横木や、扉や障子の枠部分の木のこと。「上がり框」といった場合、玄関の段差に使われる化粧板を指します。
上がり框は木製のもの以外にも、タイルや石製のものもあるため、ざっくりと玄関の段差周辺のデザインを指していると考えておけば大丈夫です。

玄関は毎日通ることになる重要な場所。
使い勝手の悪い上がり框は、一日の始まりをストレスフルなものに変え、リラックスできるはずの帰宅時間に落胆をもたらします。家の中にいると気になりにくい場所ですが、快適な日々に大きな影響をもたらす部分です。

また、上がり框は玄関の顔でもあります。デザインは家全体の印象にも強く影響します。毎日出入りする自分たちの使い勝手だけでなく、訪れた人にどう家を見せたいかということも考えましょう。

●上がり框の機能

上がり框は、家の外と中を分離する役目を果たします。
室内と屋内とを仕切るのは玄関ドアですが、靴をぬぐのは土間から床に上がる時。足元で中と外を分けているのはこの上がり框です。

また、段差は土やホコリが家の中に侵入するのを防ぐ上でも重要です。室内をきれいで衛生的に保つためにも、この上がり框はかかせない存在です。

●コミュニケーションの場

玄関に腰掛けるのに十分な段差があることは、コミュニケーションの場をつくるにも役立ちます。

上がり框に腰掛けるのは、立ち話をするには不十分で、室内に上がってもらうには大げさすぎるというシチュエーションにはピッタリです。上がり框はちょっとした来客への対応をする場になります。

◯上がり框の素材


どんな上がり框にするか考えるにあたって、まずはその素材から考えていきましょう。上がり框には、木を使ったもの以外にも、石製のものやタイル張りのものなど、様々なバリエーションがあります。

●木製

フローリングと馴染みがよく、和風の家にも洋風の家にも合わせやすいのが木製も上がり框。床板と色を合わせれば室内を広く見せることもできます。

人気の木材はヒノキやケヤキ。どちらも硬くて丈夫。耐久性が高いだけでなく、木目の美しさにも定評があります。ヒノキは香りの良さも魅力です。旅館などの雰囲気が重視される和風建築で利用されることがおおいのもこの2つです。

他にも光沢の美しいカエデや質感の良いカバザクラ・ニレなども上がり框によく使われています。

●石製

耐久性と手入れのしやすさが石製上がり框の魅力。経年劣化や傷に強く、汚れを落とすのも比較的簡単です。見た目も美しく、模様や光沢により、高級感や優雅さを演出することもできます。

定番は大理石。美しい模様は玄関をワンランク上のものに仕上げます。美しい色の御影石も人気です。

家に馴染む石製の上がり框にするなら、色や材質は土間部分と揃えるのがおすすめです。より玄関を広々と見せることができます。

●タイル

タイルの特徴は、色や柄のバリエーションがともかく豊富なこと。木や石と違い、おしゃれな模様やカラフルな色も実現可能です。個性的な玄関を演出するなら、ぜひタイルも候補に入れておきましょう。
硬くて丈夫、そして汚れに強い素材なのでお手入れも簡単です。

土間や床板とも違う色のタイルを使えば、玄関のアクセントになりますし、土間部分を同色のタイル張りにするのも良いでしょう。
タイルというと洋風のイメージがありますが、色や柄を工夫すれば和風の住宅にもマッチします。

◯上がり框のデザイン

デザインにもバリエーションがあります。

基本的な上がり框は、横に真っ直ぐつくったものですが、カーブを描いたものや、斜めにすることもできます。
土間や床に対して斜めに上がり框を設置することで、おしゃれな演出をするだけでなく、空間を広く見せることもできるようになります。更に、靴をおくスペースも確保しやすくなるため、狭い玄関スペースも有効に活用しやすくなります。
また、まっすぐの上がり框に比べて上がり框自体の長さも伸びるため、複数の人が同時に靴の脱ぎ履きをしやすくなるというメリットもあります。

◯上がり框の高さ


上がり框の使い勝手を最も大きく左右するのがこの高さです。基本的に高すぎても低すぎても使いにくいです。

住宅金融支援機構の定める基準では、上がり框の高さは180mm以下。大手ハウスメーカーの上がり框も150mmから180mmを標準としています。

もし180mmより高い上がり框をつくるのなら、一段下に式台(土間と上がり框の間につくる低い段差のこと)を用意し、一段あたりの段差を緩和する必要があります。

●バリアフリーを考えるなら低めがおすすめ

介護が必要なお年寄りや、足腰に障害のある人が利用することを考えるなら、上がり框を低めにつくることも考えましょう。

10mm~20mm程度の高さしかない上がり框にすれば、足が上がらない人や車椅子の人でも利用しやすくなります。多少段差があれば、全く段差がない場合よりもホコリや土の侵入は防げるため、上がり框としての機能も残ります。
小さな子どもがいる場合も、転倒や転落の可能性を考えると、上がり框は低めにつくった方が安全です。

高さのない上がり框を採用することで、誰でも住みやすいバリアフリー住宅にすることができます。

●高さが必要な場合もある

ただ、足腰が不自由な人にとって、段差の少ない上がり框が必ずとも正解とは限りません。座って靴の脱ぎ履きをする場合は、腰掛けるのに十分な高さがあった方が楽になるからです。段差が低すぎると、お年寄りでなくとも立ち上がるのが億劫になります。

車椅子を使っている人がいたり、将来使うことを想定したりするなら、上がり框とは別にスロープをつくり、上がり框には十分な高さを確保、と使い分けすることも考えましょう。
どうしても上がり框の段差を低くしなければならないのなら、腰掛けるためのベンチをつくったり、椅子を設置するスペースを確保したりしておくのがおすすめです。

上がり框の適切な高さは、住んでいる人のライフスタイルによって異なります。
どんなふうに使い、どんな形が使いやすいのかよく考えた上で、上がり框のデザインを決めていきましょう。

◯忘れがちだが大切な場所

上がり框について普段の生活ではそれほど意識することはないかもしれません。
しかし、家の外と中を足元で隔てている上がり框の使い勝手は、毎日の生活に大きく影響しています。誰がどんなふうに使うのかをよく考えながら、使いやすい上がり框の形を模索してみましょう。

また、上がり框は家の顔でもあります。その家を訪れた人にどんな印象を与えるかには、上がり框の印象が強く関わっています。おしゃれで洗練された雰囲気の家に見せたいのか、個性的で強く印象に残る家にしたいのかによって、どんなデザインにするべきかは変わっていきます。家の壁やリビングのコーディネートだけでなく、家の入口である上がり框にも気を配ってみてください。

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